2017年9月8日
アプローチしている担当者から、いかに多くの情報を聞き出せるかということは、インサイドセールスを行う上で一つの大きなポイントになります。
顧客や案件の情報を管理するフレームワークの一つとして、BANT情報というものがあります。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)
これらの単語の頭文字を取ったものです。
Competitor(競合)という単語も加えて、BANTC情報と言うこともあります。
このBANT情報が把握できると、
今後いつ、誰に、どんなアプローチを行うかべきか、といった部分が見えてくるので、
ナーチャリングを行う際に最適なシナリオを設計できたり
フィールドセールスへの引き継ぎがスムーズに行えるなど、色々な面で役立てることができます。
ただこのBANT情報、営業経験のない方であったり、インサイドセールスを始めて間もない方であったりすると、どの様に把握したり、聞いたりすればよいのか、いまいちよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、BANT情報の把握のつかみ方においての基本的なポイントや弊社でも実践しているスキルをご紹介したいと思います。
予算感のつかみ方は、まず自社がどの様な商材やサービスを扱っているかによって、変わってきます。
大きくは下記の二つです。
・全く新規で予算を確保してもらうようなもの
・同業他社からの切替えやリプレイスを狙うものであったり、ある程度企業の中で既に確保されている予算(例:マーケティング予算、教育予算など)の中から確保してもらうもの
まずは自社の商材やサービスが、この二つのうちどちらなのか、という点で考える必要があります。
前者の場合は、提案先の企業としても、詳細を聞いて比較をしてみてからでないと判断のつかないことが多い為、インサイドセールスの段階で把握するのはなかなか難しいですが、後者の場合であれば、現状をきちんとヒアリングすることで、おおよその予測を立てることが可能となります。
例えば、
「~については今既にお取組ですか?(既に導入されていますか?)」
「それはどれくらいのボリューム(金額・量・頻度)で行っていますか?」
といった形で質問をします。
(ただそうは言っても、価値や費用対効果を理解してもらうことができれば、あまり現状の予算の枠は超えられる可能性は大いにあるので、あくまでも予算は、参考までに把握しておく程度がよいと思います)
・同じ類の施策は何を行っているのかを聞く
・どのくらいのボリューム(金額・量・頻度)で実施しているのかを聞く
アプローチ先が小規模の企業であったり、なおかつ役職名などがわかっていたりする場合はある程度想像もできるので、ストレートに、
「こういったお話は、○○様が最終決定されるのですか?」
と聞くことで、決裁権を把握できることが多いです。
また、企業規模が大きくなればなるほど、コンタクトを取っている担当者が、
現場の一担当者
起案者
決裁者
など、どのレベルの人なのかが分かりづらくなるかと思います。
インサイドセールスの段階では、提案内容がその企業でどの様に展開されていくのかを想像し、例えば、
「こういったお話は週次(月次)の会議などでお話しされるのですか?」
「最終的には役員会議でお話しされるのですか?」
などと聞いてみることで、どのレベルの担当者なのか、という情報に加えて、次回アプローチの適したタイミングも一緒につかむことができるかもしれません。
・アプローチ担当者が最終決定をするのかを聞く
・会議で議題にあげるのかを聞く
(会議はいつ実施されるのか、誰が参加する会議なのかを聞く)
単純な興味のある無しや顕在化されているニーズだけではなく、課題感や、潜在的なニーズをいかに把握するかがポイントになります。
ここでは、弊社でも実際にインサイドセールスの際に取り入れている質問の手法を一つご紹介したいと思います。
コーチングでも使われる手法ですが、
「○○についての現状の満足度としては、100点満点中ですと何点をつけますか?」
という様に、現状を数値化して考えてもらいます。
加えて、その点数をつけた理由についても伺います。
こうすることで、担当者の方と質問しているこちら側の双方で、現状分析や課題整理がしやすくなるという効果があります。
また、人は理想と現状のギャップを認識すると、それを埋めたいと思うものなので、これまで顕在化されていなかったニーズも引き出すことができるかもしれません。
・満足度について点数をつけてもらう
・点数つけた理由を聞く
やはり期の変わり目が予算の確保・見直しをするタイミングになるので、最低限まずはその企業の決算期を把握しておくことは大事です。
ただ企業によって、どれくらい前から来期(下期)について計画を立て出すかは多少異なるので、個別に質問することも必要です。
また、競合他社などが既に入っている企業であれば、契約期間がいつまでなのかも確認したいところです。
・決算期を調べる(聞く)
・来期(下期)の計画を立て出す時期を聞く
・競合他社の契約期間を聞く
Budget(予算)
・同じ類の施策は何を行っているのかを聞く
・どのくらいのボリューム(金額・量・頻度)で実施しているのかを聞く
Authority(決裁権)
・アプローチ担当者が最終決定をするのかを聞く
・会議で議題にあげるのかを聞く
(会議はいつ実施されるのか、誰が参加する会議なのかを聞く)
Needs(必要性)
・満足度について点数をつけてもらう
・点数をつけた理由を聞く
Timeframe(導入時期)
・決算期を聞く(調べる)
・来期(下期)の計画を立て出す時期を聞く
・競合他社の契約期間を聞く
以上、少し聞き方を変えるだけで多くの情報が得られる場合もありますので、ぜひお試しください。
【資料DL】社内資料として活用できる資料をダウンロードできます。
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エクセルシートですので自由にご活用ください。
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