COLUMBUS PROJECT

売上向上のためにリードナーチャリングを最適化するには

2019年6月13日


 
BtoB企業のマーケティング戦略にはリードジェネレーション とリードナーチャリングは欠かせません。
リードナーチャリングとは、見込み顧客を育成し、購入につなげるマーケティング施策です。リードナーチャリングによって購入後も顧客との関係を維持していくことも可能です。
 

リードジェネレーションとは

リードジェネレーションは自社のサービスや製品に興味・関心を持ち、将来的に顧客となる可能性のある企業や個人事業主などを獲得するための活動です。例えば展示会に出展したり、セミナーを開催したり、広告を出すのもリードジェネレーションです。
ENGINEコラム「リードジェネレーションの意義と6つの手法を紹介」より引用

 

リードジェネレーション とリードナーチャリングの関係

リードジェネレーションとリードナーチャリングは優良顧客を見つけるための一連の工程と考えられています。
リードナーチャリングを行うには、まずは見込み客の情報を集めるリードジェネレーションが必要です。 同上コラムより

BtoBの場合、取り扱う商品が高額なことが多く、決裁者の承認が必要なので購入までの検討期間も長くなる傾向にあります。また、購入側の企業がインターネットなどで製品やサービスの情報を事前に調査、入手するようになりました。顧客自らが情報を入手し、競合他社と比較検討するようになっていることも購入までの期間が長くなっている要因です。
こうした状況の中でリード獲得・拡大のためにリードジェネレーション に力を入れる企業が多くなりました。
ただ、せっかく獲得したリードも購入までに繋げることができなければ意味がありません。リードナーチャリングは購入までにつなげる大切なプロセスです。 
 

リードナーチャリングの重要性

獲得したリードを確実に顧客にするために、リードナーチャリングを行なっていくことが重要となります。

先日、アメリカの知人から次のような話を聞きました。知人があるプラットフォームの無料トライアルのサインアップで氏名、メールアドレスなどの情報を入力したところ、次のプロセスでクレジットカード情報を入力する画面になったそうです。彼女は無料トライアルのために自分の支払い情報を入力することにためらいを感じ、申し込みを断念しました。
すると翌日、その会社から彼女宛にメールが届いたそうです。
会社からのメールにはプロセスの完了を促すと共に、カード情報を入力せずにサインアップするためのリンクもありました。
このメールに彼女は、「彼らは、私がサイトを放棄したことを心配していただけではなく私の放棄の理由を仮定して解決策をもたらしていた。その企業はリードを失う危険があるかどうかにかかわらず、リードナーチャリングすることの重要性を認識していると感じた。」と言っていました。

ささやかなエピソードにも思えますが、企業側のリードとの接点を失わない努力と細やかな対応を感じます。
このようなリードとのやり取りはBtoCだけでなく、BtoBにも必要となってきていることは間違いありません。
進化し続ける顧客側の状況と変化する市場に対応するために、戦略を最適化し続ける必要があります。 
 

リードナーチャリング戦略最適化のためのヒント

1.Eメール自動化

Eメールマーケティングは最も効果的なリードナーチャリング戦略です。
リードナーチャリングのためのEメール自動化のポイントを以下に紹介します。

  • サインアップと購読に対するウェルカムメール
  • 購入、寄付、ダウンロードなどに対するサンクスメール
  • 限定オファーや割引を含むメール
  • ニュースレターおよび会社/業界の最新情報のメール送信
  • 自分のアカウントの活動や最新情報についてリードに通知するEメール
  • 放棄された/未完の購入についてユーザー向けリテンションのカート放棄メール
  • 製品やサービスについて、見込み顧客を育成するため、または製品やサービスを使い始めるのを助けるためのオンボーディングメール

業界、業種によってはすべての種類の電子メールが必要ではない場合があるため、さまざまな仮説を試して自社に最適な方法を見つけてください。

また、多数の自動化プラットフォームがありますので、これらを利用すれば、パーソナライズされたEメールを送信できます。
自動化されたフォローアップEメールを送ることさえ可能ですので、あなたのリードナーチャリング施策を次のレベルに進めるのを助けてくれるはずです。

2.ウェブセミナーの開催とフォローアップ

リードは購入を決断する前になるべく多くの情報を必要としています。
イベントや展示会に参加してもらい、対面でやり取りできれば顧客とのエンゲージメントも高くなるでしょう。
しかし、これらのイベントは一年中開催されないため、必ずしも実現可能ではありません。 長期的戦略ならウェビナーの活用が現実的と言えます。
海外ではマーケティング担当者の半数以上が、ウェビナーはマーケティングファネルの中期および後期の段階で活用するとサイト訪問者が見込み顧客へとステップアップしやすいと考えています。つまり、リードナーチャリングにウェビナーが効果的だということです。ターゲットとなる訪問者に貴重な情報とガイドを提供するためのウェビナーの活用は新規の見込み顧客を増やすだけでなく、既存の顧客にも効果的です。

また、サンクスメールやダウンロードメールを使って、ウェビナーの参加者をフォローアップすることでこの戦略をさらに最適化することができます。
手軽なところではGoogleハングアウトやZoomなどの基本的なビデオ会議プラットフォームを使用するのもおすすめです。
その後、参加者を簡単にセグメント化して、最も関心のある人々にフォローアップメールを送信し、これらの見込み顧客に販売準備が整うまでリードナーチャリングを行います。
メールには、フィードバックを求めるアンケートやソーシャル共有ボタンも含めることができます。
ウェビナーを録音することもできるプラットフォームもあるので、参加者は後で使用するためにダウンロードすることもできます。

3.マルチチャネルのリードナーチャリング戦略

マルチチャネルのリードナーチャリングに焦点が移ってきています。
リードナーチャリングを最適化しようとしているなら、1つか2つのチャネルに集中するのではなく、より多くのリードに到達し、関係を築いていける複数のチャネルを採用することも必要です。

例えば、メールマーケティングでリードの約半分を育てるのを助けたとしても、それだけではメールに反応しない残りの半分を除外してしまいます。このような場合はリターゲティング広告やソーシャルメディアプロモーションを活用して、再度残りのリードとの接点を試してみるのも必要です。新規リードを見つけ出すよりも、一度は接点のあった潜在顧客を取りこぼさないようにする方が次のステップに進みやすい場合もあるからです。

リードナーチャリング戦略では、すべてのチャネルを考慮するべきです。 そのためマーケティングファネルでの全ての段階のあらゆる接点を検討する必要があります。 そして顧客のライフサイクル、好みのチャネル、行動パターンに応じて適切にセグメント化します。 次に最も関連性の高いチャネルを通じて、セグメント毎に最適なリードナーチャリングコンテンツを配信します。
これはリードナーチャリング戦略を最適化するための重要なステップです。 また、さまざまなチャネルやタッチポイントでコンテンツを最適化することで、各リードに対する取り組みの成果が向上します。
  

リードナーチャリング戦略実施の準備

1.リードの情報を整理

リードジェネレーションでは、Webからの資料ダウンロード、展示会やイベントなど複数の方法でリードが集まっているかもしれません。
また新規営業などで名刺交換したのもリードとなります。
こうした複数の部門に散らばるリード情報を集めて、必要な項目を整理しておくと、リードナーチャリングの基盤となります。

2.カスタマージャーニーマップの作成

リードに購入をしてもらえるようにアプローチするためには、これまで顧客が実際にどういうふうに購入がされていたのかを知る必要があります。そのためにもカスタマージャーニーマップを作成し、顧客がどういうプロセスで購入したのか、分析し理解しておきましょう。
  

まとめ

成功するリードナーチャリング戦略はリードのよくある質問や要望に答え、購入へと進んでいくようなコンテンツを提供することです。
カスタマージャーニーマップを作成したら、それぞれのプロセスでどのようなコンテンツやアプローチがリードナーチャリングに有効なのかも事前に検討しておくといいと思います。

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