COLUMBUS PROJECT

展示会で獲得したリードを顧客にするまでのステップ

2019年9月13日

BtoBマーケティングで展示会出展は、リードを獲得するための有効な1つの手段です。しかし、展示会で多くのリードを獲得できても、実際の取引までうまくつながらず、悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか

本記事は展示会で獲得したリードを顧客にするまでのステップについてご紹介します。

   

1.展示会来場者の目的を知る

来場者の目的の多くは、今すぐに購入する製品やサービスを探すためよりも、業務に関係のある製品やサービスの有益な情報を集めるためです。

いわゆる「情報収集」がほとんどです。

そのため、展示会で獲得できたリードがすぐに自社の製品やサービスを購入したいと考えているかどうかは不明です。

また日本では、アメリカの展示会のように現場で即決して商談に進むようなことはなく、来場者の多くは自分の業務に役立つ情報を収集している現場の担当者で、決裁権がありません。当然、同業他社も出展しているため、似たようなサービスは比較検討されます。そのため、展示会後に来場者をどのようにフォローするかが重要となります。

   

2.リードの選別

展示会でバーコードやアンケート、名刺交換などリード獲得方法は様々です。どの方法だったとしても購入意欲別など、対応すべき優先順位ごとにリードを選別しておく必要があります。

バーコードや名刺は大量のリード獲得が可能ですが、関心度が低いリードの可能性もあります。アンケートは対面のコミュニケーションタイプやバラマキタイプなどで回答のレベルが違うため、選別のスタートに違いが出てくる可能性があります。こうした状況で選別するためにはまず、共通のヒヤリング項目として自社がターゲットとする企業の属性やBANT条件が有効です。

BANTとは

顧客や案件の情報を管理するフレームワークの一つとして、BANT情報というものがあります。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)
これらの単語の頭文字を取ったものです。
Competitor(競合)という単語も加えて、BANTC情報と言うこともあります。
ENGINEコラム 「BANT情報のつかみ方」より

BANT情報を把握できればリードナーチャリングに役立てたり、フィールドセールスへの引き継ぎをスムーズに行うことができます。

以下の視点もリード選別の上で抑えておくとより効果が上がります。

1)情報収集したい来場者のチェック項目

  • 来場日時
  • ブースの滞在時間
  • 参加人数
  • 部署、役職、担当職務
  • 興味を持った内容
  • どの展示ブースに興味を持ったか

2)顧客データベースとの整合性を検討

展示会終了後に、インサイドセールスの担当者からコンタクトをとれるように、データとして残すことが重要になります。その選別をスムーズに実施するために、展示会で獲得したリードの属性と自社の管理データベースの属性を合わせやすいようにしておくと作業の効率化に繋がります。

3)会話の内容も記録する

アンケートを活用した際には会話した内容をなるべく残しておき、後から情報を精査するのも一つの方法です。何気ない会話の中からニーズを見つけることもあるからです。アンケート項目だけではなく、会話の中から得た情報なども残しておけるようなフローも検討しておきましょう。

   

3 展示会後のフォロー

選別したリードに対して、どのようにフォローをすべきか、アプローチ方法を検討します。

フォローをしていく際には、短期でアプローチできるリードには営業がフォロー担当、中期的なアプローチには最初はインサイドセールスでフォローし、営業へ。長期的な関係が必要な場合はマーケティングから初めてリードナーチャリングの段階でインサイドセールス でフォローするというように大きく分けておくと混乱がなく、素早く適切なフォローが可能です。それぞれでコンタクトをとった後に状況に合わせてステージを変えていく方法が良いかと思います。

インサイドセールス ではリードに合わせた対応が必要です。マーケティング結果などで得た情報も加え、顧客情報を更に詳細化して電話やメルマガなどを使い分けていきます

SFAなどの営業支援システムがない場合は、まずはマーケティングチームで、展示会で集めたリード情報を管理してスタートする方がスムーズでしょう。マーケティングチームのフォロー体制は、慌てて短期的な結果のみを追うのではなく、リードとの接点を継続的に作り出して案件が成熟していくのを待つことも大切です。そのためには見込み顧客の育成の施策を打てるリードナーチャリング体制づくりを検討しておくことがオススメです。

  

4 リードナーチャリング

検討期間の顧客に対してどのようなアプローチを仕掛けるかは非常に重要です。

リードナーチャリングは顧客育成を意味します。

見込み顧客が検討している期間に関連情報のメルマガを配信したり、Webサイトを通して興味関心のあるコンテンツを提供することで自社を選択肢に上げ、商談まで有利に導くことが可能です。

この期間にマーケティングオートメーションツールを有効に使ってナーチャリング活動を行い、商談・契約につなげることもできます。

詳しくはこちらの記事「BtoBリードナーチャリング戦略の強化のための3つの方法」を参考にしてください。

  

最後に

展示会で獲得した大量のリードを顧客へと成長させて行くためには、その後の対応が大切なことは既に実感していることと思います。そのためには集めたリード情報を選別し、それぞれのフェーズに合わせた戦略が必要となります。見切り発車で慌ててフォローすると失敗してしまう可能性もあります。計画をしっかり立ててからスタートしましょう。

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