2019年9月24日
テレマーケティングとインサイドセールス は、ともにマーケティングと営業の手法です。この2つはよく同じものと混同されがちですが、実はハッキリとした違いがあります。
テレマーケティングは電話を使用して販売活動をおこなうダイレクトマーケティングの手法です。FAXやメールも併せて使った販売活動も含まれます。
テレマーケティングでは、インバウンド、アウトバンドのノウハウの知識が必要です。インバウンドは顧客からの電話を受ける業務。注文、問い合わせの受付、ヘルプデスクなどに利用されます。アウトバウンドは顧客に電話をかける業務です。販売や契約目的に主として利用されます。
インサイドセールスとは、マーケティング活動と営業(販売・提案・受注)活動をつなぐ非対面の営業活動を指します。また職種のことを指すこともあります。
具体的な活動としては
・電話
・メール
・webサイト
・オンライン会議
・FAX
・DM・セールスレター
・カタログ
などを活用して顧客に営業をします。
*ENGINEコラム「インサイドセールス とは」より
インサイドセールスはフィールドセールスのサポートではなく、インサイドセールス としてKPI、目標をしっかりともった営業活動です。電話を主に用いることからテレフォンマーケティングと混同されがちですが、目的や内容が違います。次に詳しく見ていきたいと思います。
テレマーケティングの目的は見込み顧客に電話をかけて販売活動をすることです。一つの目的、一つの目標のために実施することが通常で、既存の見込み顧客に対して、製品の情報を提供したり、相手のニーズを聞き出すアンケート調査などを行います。
インサイドセールスの目的は、見込み顧客の獲得と育成です。インサイドセールスのコールドコールから見込み顧客の質を見極め、新規アポイント、リード獲得、育成を行います。リード獲得と継続したコンタクトを行うリード管理を実現できるのがインサイドセールス です。既存のダイレクトマーケティングでは拾えない顧客を丁寧に育てることが可能になります。
テレマーケティングは「アポイントを数多く取る」、「決まったアンケートを数多く取る」など電話で行ったほうが有効である作業をより効率的に行うことを求められます。
インサイドセールスは数よりも質を重視され、「成約に近いアポイントを獲得する」、「潜在化したニーズを掘り起こす」、「課題を解決する」などが求められます。
基本話法となる電話スクリプトも内容が異なってきます。インサイドセールスはスクリプトとして数ページでまとまる話ではありません。より深い質問を通じて事実だけではなく、電話の相手が気づいていない事象もコミュニケーションを通じて気づかせることも必要になります。そのため、インサイドセールス自体が自ら課題解決を行いながら、よくある課題については標準の話法スクリプトを構成していきます。
テレマーケティングは効率的な作業を求められるため、長い期間スクリプト変更はせずに運営することが多いです。スクリプトにおいては、顧客の絞り込みをしていくことが多いテレマーケティング業務ではクローズドクエスチョン。相手に発想させたり深いニーズを引き出すことが多いインサイドセールス業務ではオープンクエスチョンという使い分けが必要になります。
基本的な意味は以下の通りです。
相手が「はい」「いいえ」で答えられるような、回答が限定される質問のこと。
相手との関係が深くないうちの会話では、クローズドクエスチョンを活用して質問をし、会話をつなげていくことができるほか、相手の意思決定を明確にしたい場合などに使うと効果的である。
ENGINEマーケティング用語集 「クローズドクエスチョン」より
「はい」「いいえ」など回答に制約がなく、相手が自由に返事ができる質問のこと。
「いつ・どこで・誰が(誰と)・何を・なぜ・どうやって」を使った質問がこれにあたる。相手との会話を広げ、相手から多くの情報を聞き出したい場合などに使うと有効である。
ENGINEマーケティング用語集 「オープンクエスチョン」より
上記を参考にしていただきつつ、メンバーのスキルの違いを確認します。
クローズドクエスチョンはアンケート形式に近く、Yes・Noで答えを出せる内容になります。この場合、誰でも質問できますし、電話先のお客様と話すことができます。
オープンクエスチョンはヒアリングを通じながら深いコミュニケーションをする必要があります。また、目的の行動を電話先のお客様に取っていただきたいため、相手の言葉や回答に合わせて臨機応変に対話をする必要があります。
テレマーケティングとインサイドセールスはどちらが良くてどちらが悪いというわけではありません。それぞれの戦略や目的に合わせて使い分けが必要です。特に、インサイドセールス はリードジェネレーション からリードナーチャリング、そして顧客化までの長期にわたるステップの中で活用が可能です。インサイドセールスを実施する時には目標や目的を明確にし、導入設計を作成しておくとスムーズです。
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