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【保存版】マーケティングオートメーション導入前の「やることリスト」

2018年10月23日


 

マーケティングオートメーション(以下MA)を導入する企業は年々増え続け、注目を集めています。今、導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。
多くのメリットがあるMAですが、導入してみたものの、うまく使いこなせず暗礁に乗り上げる企業もあると聞きます。様々な原因があると思いますが、導入失敗でよくあることが事前準備の甘さです。
本記事では導入を検討されている方に向けて、導入前のチェックリストにもなる「やることリスト」をご紹介します。
 

MA導入前の「やることリスト」

(1)目的・ゴールを設定する

自社の業種・業態・営業手法などをベースに、MAの導入によって成し遂げたいゴールや目的を設定します。
MA導入によってフォローしきれていなかった見込顧客とのコミュニケーションの再構築やこれから獲得する見込顧客とのコミュニケーションづくりを自動化することがある程度可能になります。自動化できることでより効率的に見込顧客とのエンゲージメントを強化・拡大していけることが導入の効果です。加えて、本来の最終目標は、何よりもエンゲージメントの先にある「商談化の成立」や「売り上げの向上」にあると思います。そこまで見越した上でMAによってどこまでの成果を望むのか、ゴールを設定しておくと、導入段階で様々な設計が必要な時にブレないので安心です。

(2)見込み顧客を把握し、顧客情報を整理する

自社に存在する見込顧客リストを把握・整理することが重要です。リスト化されているもの、SFAやCRMで管理されているもの、名刺として管理しているものなど、複数部署で様々な方法で顧客の管理をしている場合は、あらゆる顧客情報を有効活用できるように、この際一元管理することなども検討してみるといいかもしれません。
参考記事:BtoBマーケティングに必要な顧客データ管理とは?【基本編】

また、見込顧客のデモグラフィック情報をどこまでデータ化できているかということもMAを上手に活用するポイントです。見込顧客の「業種」「会社規模」「予算」「担当者の役割」などがわかっていると、その属性に合わせたコミュニケーションフローを策定することが可能となります。特にBtoBでは検討時の参考情報として同業他社の導入実績や成功事例などを求めるユーザーが多いため、業種や企業規模の情報は有効なデータになります。

(3)カスタマージャーニーマップを作成する

前項の(2)と同時に進めることになるかもしれません。
カスタマージャーニーマップを作成すると見込み顧客の購入に至るまでのプロセスを可視化することができます。

カスタマージャーニーとは、企画や事業などを立ち上げる際にあらかじめ設定したペルソナの動きを可視化したものです。
ペルソナが自社のサービスや商品を購入するまでの行動や思考、感情は時系列で刻々と変化していきます。このペルソナの動きを可視化したものがカスタマージャーニーマップです。
カスタマージャーニーマップはペルソナの動きを可視化して顧客とのタッチポイントを洗い出し、適切な場所・タイミングで適切な情報を伝えることができるようにする設計図なのです。
詳しくはこちら:「カスタマージャーニーマップ作成してマーケティング効果を上げよう」

見込顧客がどのようなルートで自社の商品に接触し、どのようにして商品に対する理解を深めて最終的に購入に至るのか、そのプロセスに沿って見込顧客の行動や心理状態、思考、感情などを整理します。このプロセスを、図などを用いて可視化したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。
見込顧客が自社サイトと接触するルートは検索エンジンからの自然検索で流入する場合もあれば、比較サイトやブログなどを経由して訪問する場合もあり、プロセスは複数のパターンが出来上がるでしょう。あるいは、展示会などで入手したパンフレットに記載されていたURLがきっかけとなるかもしれません。こうしたパターンを洗い出した上で、想定される見込顧客の行動プロセスを可視化していきます。

  • 見込顧客のペルソナ分析もしておこう
    カスタマージャーニーマップ作成時に、デモグラフィックデータをベースにしたペルソナ設定を行うことで見込み顧客とのコミュニケーションの質を高め、エンゲージメントを強化することが可能となります。ペルソナを検討する際には、日々顧客と向き合っている営業部門と一緒に考えることでその精度が上がります。

(4)コンテンツ設計をする

明確化したカスタマージャーニーを参考に、どのフェーズでどのようなコンテンツが必要になるのかという計画を立てておきます。
「自社のことを全く知らない」というリードであれば、まずは自社について知ってもらう、興味・関心を持ってもらうようなコンテンツなどが必要になります。また、すでに自社との繋がりのあるリードの場合は、繋がりを深められるようなコンテンツだったり、商談につながるようなコンテンツが必要となります。
フェーズ毎で求めるコンテンツが異なりますので、コンテンツ設計を立て、準備をしておくとよいと思います。

(5)運用フローの構築をする

実際の運用フローを整備し、PDCAサイクルを回していける体制を作ります。

  • 運用体制を整える
    運用開始前に体制を整えておくのも重要なポイントです。
    インハウスで全てが整う企業やコンテンツの企画制作を外注する企業、運用専任部署を設けられる企業やできない企業など様々だと思います。体制を全て完璧に整えてからスタートできれば理想的ですがそうでない場合の方が現実的です。こういう場合は最低限必要な施策を絞り込んだ上で、まずはミニマムスタートし、短いスパンでPDCAを繰り返しながら実績を積み重ね、組織を育てていくような戦略を検討するのもよいでしょう。
    そのためには負担にならないレベルで実行できるMAツールを選択し、PDCAを回しながら柔軟に対応していけるような体制とフローを組むことを検討することも大切です。
  • マーケティング部門と営業部門の役割分担と連携
    マーケティング部門と営業部門の協力関係の構築、明確な役割分担と密な連携はMA導入の効果を最大限に引き出すために非常に重要です。そのため、MA運用の主体となるのはマーケティング部門ですが、営業部門に何を協力してもらうのか、それぞれの役割をどうするかなど導入前から協議を重ね、MAがマーケティング部門だけのツールではなく、営業部門も含めた会社としての総合的なツールであることを認識していければベストです。カスタマージャーニーマップを一緒に作成するなどして共有感を高めるといいと思います。導入後も協力体制を作り定期的に合同のミーティングなどを開いて情報交換や成果の確認を行いましょう。

 

まとめ

MAを効果的に活用するためには社内調整や顧客情報の整理などいくつかのステップが必要です。時間と根気が必要なステップもありますが、本記事で紹介した「やることリスト」を一つ一つ丁寧に実行するだけでも、非常に有効なツールとしてMAを活用できると思います。なお、関連記事ではMAツールを紹介していますので、合わせて読んでいただければ、より具体的にMAツール導入の検討ができると思います。
 

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