COLUMBUS PROJECT

ビジネスを成長させるBtoBマーケティング戦略に今、必要な視点

2019年7月5日

どのようなマーケティング戦略でいけば、ビジネスの成長を最大化できるのか、
ビジネスを成長に導くためBtoBマーケティング戦略とは?
2019年以降に必要となる最新の視点を紹介します。

1.顧客との長期的な関係を築く

新しい顧客があらゆる企業にとって非常に重要であることは間違いありません。 BtoB企業も経済の先行き不安、競争圧力、新たなビジネスの台頭などから、顧客の定着化と拡大の重要性に気付き始めています。
企業は自社の既存顧客を重要な収益源と捉え、一生のパートナーになる方法を模索しています。

アドビの最近の決算発表で、CEOのShantanu Narayen氏は「顧客の定着は新たな成長である」と明言しています。
また、欧米のBtoBのマーケティング部門では、「カスタマーマーケティング」チームを強化する動きが強まっています。このチームは、クロスセリング、アップセル、拡大によって既存のアカウントから新しいビジネスを特定し、教育し、獲得するための戦略を展開する役割を担っています。
営業組織では新規顧客に焦点を当てるチームと、アカウントを管理して既存のアカウント内の新しい商談機会を探していくチームに分かれています。

2.意思決定者とその視点を知る

BtoCマーケティングは単一の意思決定者をターゲットにしています。一方、BtoBでは平均して7人以上の意思決定者がおり、それぞれが財務、運用、マーケティング、人的資源の影響など、さまざまな観点からソリューションを評価しています。そのため、
1:意思決定者がだれであるかを知っていく
2:キャンペーンの内容が各利害関係者の視点に対応しているか確認する

という2つのステップは欠かせません。
意思決定者のチームが特定できれば、ターゲットアカウント内の主要な利害関係者に到達するためのよりパーソナライズされた方法を開発することにも注力できます。

3.合理的な理由を提示する

感情へのアピールは、通常BtoCマーケティングでは大切な要素でしょう。一方、BtoBはより詳細なスクリーニングプロセスを経ています。 企業の意思決定者は論理的であり、可能な限り最良のソリューションを見つけることが信頼へとつながります。
つまり、企業が解決しようとしている問題を提供することを中心にしてメッセージングを行う必要があります。 スピード、正確さ、または合理化されたプロセスで自社のもっとも解決できる問題をアピールしていく必要があります。

4.カスタマージャーニーを丁寧に検討する

BtoBの場合、購入は大きな投資になる可能性があるため、信頼を築き、取引を成立させるのには時間がかかります。
BtoBマーケティング戦略を立てるときは、最初にマーケティングファネルから始めます。ファネルがどのようなものであっても、サイクルが顧客の購買過程とどのように関連しているかを計画することが重要です。
買い手がどのように買いたいのか、そして彼らが何に反応するのかを知る必要があります。
そのため、潜在顧客、見込み顧客の動機や悩み、解決したいと考えている問題点などをタッチポイントから丁寧に洗い出してカスタマージャーニーを詳細に確認することはとても大切です。

5.ABM(アカウントベースドマーケティング )の実施

アメリカでは今、BtoBビジネスの中でABM(アカウントベースドマーケティング )が注目されています。
デジタルマーケティング企業R2iの戦略&アカウントサービスSVPであるメアリ ギルバート氏によると、

「ABMは、ビジネスの成長につながる機会との距離を縮め、至近距離を保ち、勝ち取っていくという企業のあり方そのものを指しています。」
https://www.adobe.com/jp/insights/190101-2019-digital-trends-predictions.html より

と述べています。

ABMとは

アカウントベースドマーケティング(ABM)は、特定の市場内のターゲットアカウントに販売およびマーケティングリソースを集中させるBtoB戦略です。 可能な限り多くの見込み顧客に接触する広範囲にわたるマーケティングキャンペーンの代わりに、ABM戦略は定義済みの一連の名前付きアカウント、いわゆる具体的な企業に対してマーケティング・営業活動のためのリソースを集中させます。
ABMではアカウントのターゲットとして定義する対象が市場でなく、より具体的な個別の「企業・団体」となります。
ENGINEコラム「ABM(アカウントベースドマーケティング)で売上高を伸ばすには?」より

マーケティング担当者はすべての見込み顧客を追いかけるのではなく、特定のアカウントを中心にプログラムを集中します。
アカウントの関心を決定するためのデータと最良のアカウントを識別するための予測分析。これにより、ターゲットを絞ったリード生成とエンゲージメントの戦術を1対1、1対少数、1対多数に展開できます。
販売、マーケティング、および顧客の成功を結びつけて新しいビジネスを獲得することも可能です。

ABMについてはENGINEコラムを参照ください。
「ABM(アカウントベースドマーケティング)で売上高を伸ばすには?」

 

最後に

「BtoBビジネスに最新のテクノロジーは必要ない」とあるアメリカのマーケターが言っていました。技術を取り入れるよりも先に、まずはチーム内で現在の状況を分析し、課題を洗い出し、大切にしたいことは何かをディスカッションすることから始めるのもいいと思います。
小さなことから変えていくのもいいと思います。
もうすでに行っているかもしれませんが、例えば、定型の電子メールを止めて、顧客に対して担当者とその会社に対してパーソナライズな情報を含めたメッセージを送るなどのひと手間でも、顧客との関係を深めていく大切なきっかけとなります。
今回の記事をヒントに出来ることから始めてみてください。

ページTOP▲