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マーケティング担当者はおさえておきたい!「ポジショニングマップ」の作り方

2018年6月7日

マーケティングの基礎中の基礎と言われるSTPマーケティングにはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングがあることを先日ご紹介しました。
(STP概要についてはこちらをご参照ください)

顧客ニーズを満たし、かつ競合他社から優位性に立っている独自のポジションを見つけ出すことは、マーケティング戦略を立てる上でとても大切です。
ポジショニングマップはこのポジショニングを導き出すための効果的な手法です。

今回はポジショニングマップとは何か、ポジショニングマップの作り方のポイントについて紹介します。
 

1.ポジショニングマップとは?

ポジショニングは、顧客に対して自社の製品・サービスの他社との「差別化」を行い、市場における位置を決めることです。
セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング:STPマーケティング概要より

ポジショニングは一般に縦軸×横軸から成るポジショニングマップで表現します。マップにすることで、市場の状況や要素の関係性を可視化することが可能です。
ポジショニングマップはターゲットのタイプ別分類、競合他社との比較や商品開発の狙いを明確化するなどさまざまなビジネスシーンで活用できます。
状況把握・共有化・議論のためのツールですので数学のグラフのように厳密に考える必要はありません。

※ポジショニングマップイメージ図(ファッション業界のポジショニングマップのイメージ図)
 

 
 

2.効果的なポジショニングマップを作る4つのポイント

① 購買決定要因(KBF)を重視する
購買決定要因・KBF(Key Buying Factor)とは、顧客が購入製品を選ぶ決め手となる要素です。
顧客が製品・サービスを購入する時の決定要因は何かを明確にしてポジショニングマップを作成できることが望ましいです。
購買決定要因が複数存在する場合は特に重要な2つの要因を軸に選ぶと効果的です。

②競合がとりづらく、空いているポジションを狙う
ポジショニングマップを作成するときは、空いているところに自社の製品・サービスを位置づけます。意識的に競合がとりにくいポジションを選びます。
それによって、競合の製品・サービスと重複しないポジションを獲得し、自社の競争優位性を確立しやすくなるのです。

③ 相関性の高い2軸を選ばない
ポジショニングマップの作り方で注意したいのは、似た軸を使って作成しないということです。

典型的な例として「価格と品質」を使ってポジショニングマップを作ると、通常価格が高くなれば品質も良くなるのでポジショニングマップには右肩上がりの直線が描かれてしまいます。これでは、2軸を使った効果が得られません。
そのため、2つの軸はなるべく独立性の高い軸を選ぶようにしましょう。
 

3.コトラーの6つのポジショニング戦略

マーケティング論の第1人者、経営学者のフィリップ・コトラー博士は、ポジションニングを導き出すための戦略として次の6つのポイントを提唱しています。

  1. 特定の製品属性に基づいたポジショニング
  2. 製品が満たすニーズや提供するベネフィットに基づいたポジショニング
  3. 製品が使用される機会によってのポジショニング
  4. 競合製品との関係を使ったポジショニング
  5. 競合製品と距離を置いたポジショニング
  6. 製品の種類別のポジショニング

ポジショニングの種類も様々なことがわかります。こうした戦略を組み合わせてポジショニングを作成することが多いです。

重要な軸は自社の製品・サービスの特長や業界のトレンド、競合他社の状況によって変わってきます。何が重要なのかを様々な視点から調査分析し、設定することが大切です。
 

まとめ

ポジショニングマップで最も大切なことは定期的に見直すことです。
市場の状況は常に変わり続けます。
自社がどこのポジションにいるかを定期的に確認し、顧客のニーズに合った戦略や考えましょう。

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