COLUMBUS PROJECT

インサイドセールス で失敗しないために【PART1】

2019年11月8日

インサイドセールスは、主にBtoBにおいて、メールや電話を用いて顧客とコミュニケーションを図る手法です。顧客のもとに訪問しない営業手法であることが特徴です。

ただ、インサイドセールス は「訪問しない」ということだけが特徴ではありません。インサイドセールス について、メリットや役割について紹介します。

インサイドセールス とは

インサイドセールスとは、マーケティング活動と営業(販売・提案・受注)活動をつなぐ非対面の営業活動を指します。また職種のことを指すこともあります。

具体的な活動としては

・電話
・メール
・webサイト
・オンライン会議
・FAX
・DM・セールスレター
・カタログ

などを活用して顧客に営業をします。

ENGINEコラム 「インサイドセールスとは」より

 

セールスファネル構造

インサイドセールス をさらに深く知るためにリードについて見ていきたいと思います。

リードは状況によって各段階に分かれており、それはファネル構造で表されます。

ファネル構造のリードが興味・関心から商談に移行させていくことをマーケティングではリードの育成、いわゆるリードナーチャリングと呼ばれています。

リードナーチャリングとは

リードジェネレーションによって得た見込顧客が、実際に商品を購入する段階まで長期的に育成していくマーケティング手法。

購入を検討はしているが実際に購入に至っていない顧客に対し、メルマガの配信、キャンペーン、セミナーの開催などで定期的に情報発信、コンタクトを取り、良好な関係性を築きながら購買意欲を徐々に高めていく手法である。

ENGINE マーケティング 用語集「リードナーチャリング」より

 

マーケテイングからフィールドセールスにリードを渡す時によくある問題点

  • フィールドセールスが訪問済みリードの対応で手いっぱいのため、マーケティングからのリードリストに対応できない。
  • フィールドセールスが訪問アポイントを取るにはある程度の時間が必要なため、マーケティングが獲得したリードに総当たりができず、リードの取りこぼしが発生する。
  • マーケティングからのリードが整理されてない場合、リードのレベルにばらつきがあるため、リードの興味・関心に噛み合わないセールス活動をしてしまう可能性がある。

上記のような問題点をインサイドセールスによって解消できます。

インサイドセールスのメリット

  • フィールドセールスよりも、1日に多くのリードと接することが可能
  • リードの関心に合わせた適切なアプローチが可能
  • 商談につながるリードを適切なタイミングでフィールドセールスに渡すことが可能

インサイドセールスがリードナーチャリングを担うようになれば、商談成立の高いリードを優先してフィールドセールスに渡すことができます。フィールドセールスは最初の訪問から商談に近い段階で話を進められるので成約までの時間も短くなり、従来よりも効率よく営業活動を行えます。
ただ、インサイドセールス がマーケティングに近い役割を果たす場合もあれば、フィールドセールスを設置せずに、インサイドセールス だけで売り切ってしまう場合もあります。次に、インサイドセールスの役割を見ていきたいと思います。

インサイドセールス4つの役割

BtoB企業で運用されているインサイドセールスチームは、主に4つの役割に分かれます。
1)リードジェネレーション
潜在顧客やセグメントターゲットに対してアプローチをし、見込み顧客の獲得を行います。
インサイドセールスの場合、電話でのアプローチが第一です。
2)リードナーチャリング〜リードクオリフィケーション
マーケティングチームが獲得したリードにしっかりしっかり商談を依頼してもらえるように多くの情報提供や小さな提案を行いながら信頼関係を築いていきます。
3)セールスサポート
フィールドセールスと連携しながらクロージング(契約締結)を目指し、受注率を向上させていきます。
4)クロスセル・アップセル
顧客になっていただいあとにCRM(顧客関係管理・長期的な顧客との関係構築)活動の役割として、顧客へのサポート、クロスセル、アップセルを行います。
場合によっては顧客に別部署や別担当を紹介していただき、さらなる深堀開拓を行います。有効な情報提供から顧客の潜在ニーズを見出し提案まで行います。結果的に1社の企業から多くのことを任せてもらえるように活動します。

参考:ENGINEコラム「インサイドセールスの4つの役割」

目標設定の注意点

KPIは「何のため」に設定するのか

KPI「Key Performance Indicator 重要業績評価指数」は業績の評価であって、行動評価ではありません。行動は業績を支えるものとして、別にKAI 「Key Activity Indicator 重要活動評価指標」
といった指標があります。KPIもKAIもゴール達成のための指標として設定することが大切です。

  • 「KGI」 目指すゴール、あるべき姿
  • 「KPI」 ゴール達成のための重要な業績指標
  • 「KAI」 ゴール達成のための行動目標

 

役割別KPI

「売り上げ・収益の最大化」というゴールを目指した役割別の一般的なKPIの例は以下の通りです。
1)リードジェネレーション KPI:見込み顧客獲得数・獲得率
2)リードナーチャリング〜リードクオリフィケーション KPI:商談獲得数・獲得率
3)セールスサポート KPI:商談発生からの受注数・受注率
4)クロスセル・アップセル KPI:1社あたり売上・利益

目標が到達できなかった時に行動量を増やしがちですが、増やせばいいというものではありません。単純に数を増やすと質の低下を招く原因にもなりかねます。こういう場合は行動の中身を検討する必要があります。
インサイドセールスではセールス全体のあるべき姿から逆算してKPIを設定する必要があります。
また、目標が達成できた時も、「達成できたからOK」というわけではなく、「なぜこういう数字になったのか」という原因を掘り下げていくことで更なる成長も期待できます。

最後に

インサイドセールスは自社のセールスファネルをよく確認し、どのリード段階でインサイドセールスを導入することが有効なのか検討する必要があります。複数の役割を担う場合もあれば、一つの役割に徹する場合もあると思います。また、インサイドセールス はアポイントを取るだけのテレアポとは違い、リードを育成し、商談につなげられるように関係を構築したり、顧客の課題解決に真摯に向き合う必要もあります。
商談につながったリードもいれば、そこまで行かないリードなど様々なリード情報を掌握しているのもインサイドセールス です。

こうした情報をマーケティングやフィールドセールスと共有してより適切なマーケティング 戦略や契約につながるような商談のシナリオを関係部署と連携して一緒に考えていくこともできます。インサイドセールス が重要な役割にあることがよくわかります。

導入の際にはインサイドセールス が何を実現するのか、役割を明確にしておくことが大切です。次回は、インサイドセールスで失敗しないための導入時のポイントについて紹介します。すでに導入済みの場合も、改善点として参考になるかと思います。

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