COLUMBUS PROJECT

BtoB企業向けデジタルマーケティングの進め方と2019年の動向

2019年4月22日

デジタルデバイスの急速な普及でWebサイトや広告、メール、SNS、モバイルアプリなど、様々なチャネルから商品やサービスのプロモーションを行うことが可能になりました。
顧客の反応はデータで読みとることができ、そのデータをもとに最適なチャネルと最適なタイミングで、顧客にアプローチをすることも可能となっています。今、まさに企業のマーケティング戦略が大きく変化しているといえるでしょう。

BtoBマーケティングにおいてもデジタルマーケティングの重要性は年々高まってきています。
今回はこれからデジタルマーケティングを始めるBtoB企業のために、デジタルマーケティングの基本的な進め方や今後の動向についてご紹介します。
 

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングとはあらゆるデジタルコンテンツやデジタルメディアを活用したマーケティング活動のことです。

関連記事「デジタルマーケティングで成功するためのポイントと2019年のトレンド」
 

デジタルマーケティングの役割

デジタルマーケティングでは市場調査や顧客ニーズ、顧客満足度調査などのマーケティングリサーチ、そしてリードジェネレーション からリードナーチャリングまでを行うことが可能です。さらには新規顧客の創出まで担う役割があるとされています。
 

デジタルマーケティングの目的

デジタルマーケティングでは、Webサイト、Eメール、SNSなどあらゆるデジタルデバイスが対象となることから、それぞれの特性を活かした顧客接点、いわゆるタッチポイントからユーザーの行動データを見ることができます。多くのデータを取得することが可能なデジタルマーケティングの最大の目的は、得られたデータから顧客を分析し、顧客のエクスペリエンスを高める事、顧客との絆を築くこと、ファンになってもらう事です。
 

BtoBビジネスを取り巻く環境

BtoBの購入プロセスが大きく変化しています。
これまでは、展示会で話を聞いたりした後、営業に問い合わせをする流れがオーソドックスでした。ところが、今は営業に問い合わせをしてきた時点で比較検討が終わっていることもあります。クオリティの高くなった要求に応えるには、比較検討の段階から見込み顧客とコミュニケーションを取ることが必要になっているのです。
情報収集方法も変化しています。顧客はメルマガやWebサイト、SNSなどのインターネットを通してまず自ら情報を収集します。この情報収集や検索行動の中でどれだけ見込み顧客や潜在顧客との接点を作ることができるかが求められているといえます。
 

デジタルマーケティングの進め方

デジタルマーケティングは施策の検討、実行、分析、再検討というPDCAのサイクルを回しながら実現していくもので、仕組みを取り入れれば、すぐにうまくいくものではありません。データが各部署にあるならそれを取りまとめて統合する必要があるかもしれませんし、何もデータを持ってなければ、データを集めるところからスタートする必要があります。
企業によってはすでに整っている部分や、重点的に手を付けたい部分など様々だと思います。進め方の一例として自社に合わせて進めてみてください。

1) 自社分析・顧客分析の確認

自社分析
デジタルマーケティングだけではなく、マーケティング戦略全体のスタートとして自社分析を行っておきます。
プロジェクトチーム全員がいつでも確認できるようにしておくと、進める中で壁にぶつかってもいつでも原点に立ち返ることができて便利です。
自社分析は基本のフレームワーク4C分析などがあります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
「BtoBマーケティングで最初に取り組むべき2つのステップ」

顧客分析
STP分析やカスタマージャーニーマップを作成し、顧客の購買行動を分析します。また、オウンドメディア内での行動を分析し、コンバージョンに至るまでの行動傾向やサイト利用状況を把握。属性分析や行動分析の結果を元に、コミュニケーションの対象となるユーザーの顧客像を定義します。

2) 課題の整理

自社分析、顧客分析で見えてきた課題を洗い出します。どの課題を優先的に改善してくのか、何に力点を入れていくべきか、自社分析などから今後の展望に沿って課題解決の優先順位などを検討しておくのもいいかと思います。目標設定と合わせて課題の整理を行っていくこともできます。

3)目標設定

ゴールを明確にします。ゴールの設定は具体的に行うことがポイントです。
・ KGI、KPIの設定
・中長期的な目標の設定
詳しくはこちらの記事を参照ください。
「【KPIとKGI】目標設定の考え方とポイント」

4)マーケティング施策の立案

現状と顧客の分析の結果と課題整理から見えてきたものを整理し、マーケティング施策を立案します。認知拡大なのか、新規顧客の拡大なのか、リードナーチャリングなのか、目的によって施策を立てていきます。
・新規顧客の獲得 (アクイジション施策)
見込み顧客や潜在顧客安堵の新規顧客層をターゲットとした施策。アクイジション施策とも呼ばれています。
・顧客エンゲージメント
会員登録済みなどの既存顧客に対してコミュニケーションを図り、顧客とのエンゲージメントを高めていきます。
関連記事「顧客エンゲージメント最適化のためのポイント」
・コンテンツマーケティング
コンテンツを主軸とした施策。

5) 実装と運用

分析や課題の洗い出し、戦略立案まで全体構想が見えてきたら、それを実現するためのツールやシステムの導入を検討します。
 

デジタルマーケティング戦略立案のポイント

  • 顧客分析で理解を深め、最適な接点とタイミングで情報を提供

顧客の行動、興味・関心、課題などを把握し、つながりをより強固なものとしていきます。

  • PDCAサイクルのアジャイル化

マーケティング施策の結果を測定・評価し、そこで得られた知見や教訓をもとに改善していきます。「アジャイル」とは「素早い」「俊敏な」という意味の英単語です。
デジタルマーケティングは顧客の行動や施策結果を数値で測定することが可能な上、結果も日々出していくことができます。測定・評価、改善を素早く行うことがポイントです。

  • データの活用

顧客のファン化に有効なのは「自分のためにしてくれている」というパーソナルな対応です。この特別感が、商品やサービス、そして企業への信頼感を高め、顧客の継続的な利用につながるはずです。顧客情報をパーソナライズ化し、一人一人の特性をデータとして蓄積していくことが大切です。
 

デジタルマーケティング戦略の今後の動向

動画マーケティングの躍進

動画の影響力はマーケティングにおいて急速に大きくなっています。すでにインスタグラムでもストーリーの投稿サイトの利用が拡大しています。
動画サイトや投稿サイトを利用したマーケティングは今後さらに活用されていくでしょう。

AIの活用

AIの活用は本年、アメリカでも最も注目されているテクノロジーの一つです。
AIによって企業の顧客サービスとマーケティング戦略全体を改善すると期待されています。
また、AIとクラウドの活用で企業はデジタルマーケティング業務を内製化できることも考えられています。

音声やビジュアル技術の活用

デジタルマーケティングにおける音声や視覚技術の使用がさらに活発になるようです。
国際社会においてはビジュアル検索と音声検索をサポートし、よりインタラクティブで魅力的なエクスペリエンスを顧客に提供できるようにWebサイトを再設計するなどの検討を始める企業が増えています。

 

まとめ

構想から施策を実施するまでにはそれなりの時間もかかります。取り巻く状況も変化するかもしれません。
デジタルマーケティングでは実行結果を迅速かつ精度高く評価することができることが特徴です。この特徴を活かして、各ステップを踏みつつプロジェクト全体のPDCAを回しながら必要に応じて計画を修正し、改善し続けていけば効果を上げていけると思います。

ページTOP▲